旅人で自己中心的でとある町の変態

自己中心的で変態とも言われます。そんなブログになっています

アメリカ横断 〜シャーロットへ〜

十日目。

朝から東目指して車を走らせる

目的地のシャーロットへ

彼女との話を聞いてからよりなんだか壁もなくなり

この頃には本当に言葉の壁なんてものはなかった

 

あっという間に夜になり夜のシャーロットで車を降りる

恒例の寂しくなる時間だ

車から荷物を下ろす

AirPodsが一緒におりて来て荷物を下ろすのを手伝ってくれる

ふとAirPodsの目を見ると

少し涙ぐんでいる

それを見て僕もこみ上げて来たけどまだそこでは泣きたくなかった

握手をしてあっちがハッと思い出したかのように運転席から紙きれを持って来た

そこには

住所、電話番号、名前が書いてあり

「次にアメリカに来ることがあったらここにぜひ寄ってほしい。会いたい。」

って

 

「YesYes!!」

ぐらいしか分からないからその言葉と満面の笑みで答えた

そしてAirPodsは運転席へ

 

見えなくなるまで手を振った

今何しているのかな

 

シャーロットの治安はどうなのかな?なんて考えながら

夜のシャーロットをとぼとぼ寝床を探しながら歩いていると

ヒップホップガンガンに流れていてこんなところで寝れるかな?

なんて思いながら寝袋テントセットを設置する

慣れた手際でチャッチャカチャッチャカと準備する

 

寝袋に入るとなんと寝にくい。

この三日間ほどあったかいふかふかな所で寝ていたから

地面が冷たいしうるさいし寒いしですでに車中泊の環境に慣れてしまっていた

なんて思いながらも横になったらあっという間に朝になっていた

朝起きるとそこは会社の駐車場で従業員がちらほら出勤していた

 

ここからシャーロットの一人旅が始まった

アメリカ横断 〜AirPodsの異変〜

九日目。

八日目と九日目は移動でずっとAirPodsと車だ

夜、シャワーを浴びご飯を食べて寝る

AirPodsと話す時間も増える

英語は話せないが

 

そんなある時AirPodsが少し元気が無いように感じた

さすがに見ず知らずのホームレスを乗せるとなるとストレスを感じるのかな?

とか色々考え様子を見ていたんだ

あっちからも話してくることが明らかに少なくなっている

意を決して聞いて見る

 

「どうかしたの?元気がないように見えるよ」って

そうすると

「彼女に別れを言われてしまった」と

 

一日前まではエッチな写真をもらい喜んで早く会いたいと言っていたのに

 

どうしてと聞いていいのかとも迷ったが聞いてみることにしたんだ

そうすると

「僕はもっと親密な関係になりたいと彼女に言った。だけど彼女はそんなのは戯言と言った。彼女は僕に本気じゃなかったんだ。遊ばれた。」って

 

話している最中もすごく悲しそうな顔をしている

僕は英語がわからない

なんて言えばいいのかもわからない

少し変な沈黙が続いた

沈黙の後AirPodは

「もう大丈夫」って

結婚の話で別れてしまうのってどうなのだろうね実際

AirPodsは彼女のこと好きなのに

二人の関係を全部知っているわけじゃないけど

やっぱりAirPodsの肩を持ってしまうよね

 

勝手にだけど本気で好きになるって相当なことだと思う

何してるのかな?とか普通気にならないものね

 

愛することによって失うものは何もない。

しかし、愛することを怖がっていたら

何も得られない。

だって

 

難しいね

 

 

アメリカ横断 〜ふたり旅〜

八日目。

この日から一人旅からふたり旅になった

運転席にはAirPods

助手席にはホームレス

そんな二人の変なふたり旅が幕を開けたんだ

長旅

とにかく色んな事を話す

お互いの事、家族の事、食べ物の事、恋人の事

とにかく一緒に行動していた

 

AirPodsと出会いシャワーも浴びさせてもらい

食事もさせてもらいで

まさにおんぶに抱っこ状態だったんだ

サブウェイって美味しくない?感動モノ

トッピングもかなりだ

色んな野菜、チーズ。

そんな何不自由ない旅が始まった

寝床もトラックの後ろにある二段ベッドに上下で寝る

毛布もありあったかい

なんて心地いいんだろう

この時ただ寝れる事に感謝していた

 

本当にここに書くことがないぐらい旅が何もなかった

強いていうならAirPodsの彼女との惚気が羨ましくて

少し何くそとおもったぐらいだろうか

彼女から少しエッチな写真が送られて来ており

それを僕に見せ

「早く愛し合いたいよ」ってね

幸せが伝わるよね

 

八日目はこれでエルパソをすぎたあたりで寝て終わった

アメリカ横断 〜ヒッチハイク急発進〜

七日目。

エロイでの貨物列車旅は終わったが旅はまだ終わっていないの

降りてすぐにフリーウェイ入り口を探し

次の目的地のツーソンを目指す

この頃にはもうヒッチハイクも板に付いて来ている気がする

 

軽快にペンでホワイトボードに力強く「ツーソン」と書く

時刻は午後二時ごろだろうか

今日もとにかく目立つように動きも加えドライバーの反応はいい

みんなこっちを見る

止まってはくれないが

ラクションを鳴らして笑っていたり

ファックサインをしておちょくって来たりと

そんな事でも嬉しい

 

反応を見ながら楽しんでいると1時間程でトラックが止まる

近づいて見ると耳にAirPodsを着けている運転手だった

乗り込むや否や握手をしてくる

 

「君は?チャイニーズかい?」

日本人の事実を伝える

 

そのまま運転手の行き先を聞く

そうするとその運転手はなんとコロンバスまで行くと

 

ん?どこだ?ってなり調べて見る

オハイオ州

距離にすると1000キロ以上は確実にある

そう。一気に東へ近づく

嬉しい反面、いいのか?こんなに一気に進んでしまってと言う気持ちがこみ上げた

ものすごく迷った

だけど思った

AirPods止まってくれたのも何か意味があり

この人と一緒にコロンバス方面に行くのも意味があるのかも

さらに言えば貨物列車が発車しなかったのもAirPodsに会うためで

そう思うと答えはすぐに出たんだ

ニューヨークにかなり近づくシャーロットまで行こう

そう思った

 

きっと出会う人みんなが自分に合う人でいい人達かはわからないけど

今まで出会って来た人、友達や恋人や先輩後輩や挙げ始めたらキリがないけど

確実にいまの僕を形成していて

色んな影響を与えてくれていると思う

それだけでも凄く意味のある事だと

 

そこからAirPodsとの少しの間の旅が始まった

 

 

アメリカ横断 〜貨物列車トレインホッピング〜

七日目。

前日はエロイの町で野宿

気温も丁度よく治安もとてもいい気がした

寝床を探して歩いている時も後ろの方で声が聞こえるから振り返ると

車のドア(スライド)を開け中には4人ほどヒッピーらしき人達が

「飛び乗れ!」と言っている

後ろには車がつっかえているにも関わらず御構い無し

乗り損ねてしまったと言うかこの町を離れれない理由があった

 

寝床はモーテルの脇の方

近くのバーガーキングで歯を磨きテントを立て寝袋を敷く

取り付け業者にもらった布団もすごく気持ちいい

熟睡し朝携帯のアラームで起き

その日はワクワクだった

だってエロイには

貨物列車があるんだもの

映画とかでよく出てくる貨物列車に乗り込んで行き先もわからないまま

旅をしていくあれだよね

楽しくないはずがない

朝から貨物列車の方へ歩いていく

線路はあるが貨物列車が見当たらない

どうやら1日に何本かほどしか通らずしかもここで停車するかもわからない

最悪エロイもう一泊かななんて考えながらパンを食べて2時間ぐらい待っていると

遠くからホーンの音が聞こえる

どんどん音が近づいてくる

音の方を見ると

貨物列車が来てるんだ

一気に全身に力が入ってバックパックを背負い貨物列車を見ていた

 

止まってくれと思いながら見ていると

目の前で止まる

もう乗るしかない

お膳立てが整いすぎてにやけて来ちゃうよね

すぐに飛び乗り身を潜めながら発車を待つ

東のどこまで行くんだろ?どんな町なんだろ?いい人達いるのかな?

そんないろんな事を考えて待っているが全く進む気配がない

たまにプシュ〜と聞こえその度に発車か!と舞い上がるが進まない

貨物列車に焦らされるのは人生で始めての体験

暑い、暇だ、そんなんで3時間ほど待ったが進まない

昼もすぎてしまい

とうとう貨物列車を降りてしまった

今思うともっと乗っていればよかったなんて思うよね

でもその当時は次の町へ行きたくて仕方がなかったんだ

 

僕のトレインホッピングの旅は終わった

やった方に話を聞いてみたいよね

まぁ楽しくないはずないか

 

ここで発車しなかったのにも意味がある

きっとね

 

 

 

 

 

アメリカ横断 〜砂漠の町〜

六日目。

砂漠の町、フェニックス

日中かなり暑くというかフラッグスタッフとの寒暖差に

驚かせられながら町を歩いていました

夏用の格好を持ってきていなかったのもあり

汗がじんわりから汗染みが目立つ程の汗に

フラッグスタッフの格好はヒートテックも着ており

すぐに教会に入り着替えさせてもらった

神様、あの時はお世話になりました

もう少しフェニックス情報を書くと高齢者が多いらしいの

あまり感じれなかったけども

治安もあまりよろしくない?と聞いたが全くそんな気配もなく

フェニックス情報はこの辺で

それでも暑いんだとにかく暑いんだ

 

水が欲しい

そうだよねマクドナルドあるよね

トイレに駆け込んで蛇口に口を近づけトイレになるごくごく音

ちょびっと元気になった所で次の町ツーソン目指しヒッチハイク開始

 

ホワイトボードにツーソンと書き

高速道路入り口付近へ

暑いって独り言何回言ったかな

何回シャツパタパタしたかな

そうこうしてるとあっという間に2時間は経っていたんだ

こんな風呂も入ってない汗だくのホームレス乗せる運転手いるのかなと

思った瞬間少し離れた場所でハザードをパカパカしている

オンボロの車が見えた

そこから聞こえてくる口笛

間違いないよねここまでくると、止まってくれてるよね

その車に飛び乗りツーソン行きか尋ねると途中のエロイという町までとの事だった

エロイという町、どんな町なのだろうか

想像を膨らませながら車内で話す

33歳でエアコンの取り付け業者をいているかっこいい人だ

二人の娘もいるらしく色々と話していると

 

「お腹は空いているか?」

 

と言い取り付け業者を見てみると

何も返事もしていないのに手には20ドルが

え?て顔をすると僕に20ドルをくれて

グータッチをしてきた

惚れるわね

一気に何を食べようかって妄想が膨らむ

ありがとうを全力で伝え気になっていた事を聞いてみる

 

「どうしてここまで親切にしてくれるの?」

 

そうすると取り付け業者は

 

「因果応報さ、自分のやった行いは必ず自分に返ってくる。カルマさ。」

って

惚れるわね

帰ってから誰かに親切にできて同じ質問が来た時絶対

 

因果応報さ、自分のやった行いは必ず自分に返ってくる。カルマさ。

って返すね

取り付け業者は自分の家に行って娘と会わせてくれて

ここら辺の夜は冷えると言って布団と食料を袋いっぱいにくれた

 

エロイに到着すると取り付け業者は

自分が力になれた事を喜んでくれていた

どんどんアメリカが好きになっていくのがわかる

取り付け業者とお別れをし見えなくなるまで手をふった

 

エロイにはこの旅でしてみたい事が叶う場所がある

 

エロイのそこを目指し歩くのだった

 

アメリカ横断 〜お別れ〜

五日目。

寒いフラッグスタッフ

暖かい車内

外で野宿の時うるさかったり寒かったりで熟睡できてないのもあり

すぐに寝てしまった

起きるとすでに車は発車していたんだ

前日の話で次の目的地まで送ってくれると

フェニックスまでね

フェニックスまですごく遠くて長距離だが何も言わず龍口くんは

車を走らせてくれた

次の町にいける嬉しさと同時に二人と離れる寂しさが少しずつ出てきた

なんならもう少し一緒に旅をしたかった

そうとも言ってられずフェニックスが近づく

 

フェニックスに着くと駐車場があるマクドナルドに止めた

悲しい、ほんとに悲しいそして二人から使命が言い渡される

 

あみさんは絵描きさん

絵本を書いていてアメリカでその本を配っていた

その本10冊を僕に託し

「これで金を稼げるんだったら稼ぎの道具にしてもいいし好きなように使ってくれ」と

その絵本をもらい新しい目標としていろんな人にこの絵本を見てもらうことも

目標になったんだ

その絵本を抱え再び旅が始まりました

 

普段色々な出会いは全て意味があるんだなとフェニックスでは感じました

かっこいい二人に会えてよかった